twitter等をご覧いただいている方はわかると思いますが、私は都内の看護大学に入学し、看護師の国家試験も受けましたが、看護師にならない人です。
この決断をするために大学4年間迷い続けた過去があります。
このブログを読んでくださっている方の中にも、看護大学や看護学校に通っている方で進路に悩んでる方や、学校を続けるかなど悩んでいる方がたくさんいらっしゃいます。
そのため、私が悩んだ思考過程が、誰かの役に立つことを祈りつつ、この記事を書きます。
これからの進路に悩む全ての看護学生さん、ぜひ見ていってください
看護学生として、看護師にならない決断をするまで
どうして看護学部に入学したのか
昔から人の気持ちがわかるほうだったので、看護師で活躍できるかな、と高校生の私は考えていました。
その後、病院で看護師体験をして、楽しかった思い出があります。
進路選択に差し掛かり、様々な大学のホームページを見ていた時に、慶応大学の看護医療学部のHPに、ケアプロ(https://carepro.co.jp/)という会社の創業者である川添さん(看護学部を卒業されています)が出てきました。
私は田舎の出身で、認知症や生活習慣病のお年寄りを見て、現状を何とかしたいという思いが強かったので、予防医療領域で看護師が起業しているという事実がとても衝撃でした。
私は川添さんの存在を知り、わたしも看護学部を卒業し起業するという選択肢を持ちました。
入学して初めての実習に行った時のこと
ウキウキで大学に入学して、初めての実習に行ったとき、私は看護師になることに初めて違和感を覚えました。
実習のことは公に話してはいけないという決まりがあるため、詳しくは書きませんが、当時シャドーイングについた看護師さんが、私とも患者さんともほぼ1言も話すことなく、手技の見学だけで1日が終了しました。
私は看護は患者さんの思いを聞き、傾聴し、心の傷をいやすことという認識がとても強かったので(小論文の書きすぎかもしれませんが)、当時すごくショックだったのを覚えています。
実習後に、同じ大学のみんなが楽しかった!!と言っているのを聞いて、「自分だけ楽しくなくて、看護師に向いてないのかな」と感じました。
このころに初めて、自分が看護師にならないという可能性もあるな、と看護師以外のキャリアに目を向けるようになりました。
1年の2月、初めて企業インターンに行く
起業したい学生はとりあえず、企業の長期インターンに行け、という情報を仕入れていた私は、医療系のIT会社でインターンをしていました。
当時は医療系の勉強以外のことに打ち込めるのがすごく楽しくて、また、自分がかかわりたかった予防医療に関わることができていることがすごくうれしくて、充実した春休みになりました。
そこでお世話になった方たちに、何でもいいから、何かアイディアを形にする経験をしたらいいのではないか、というご助言をいただき、自分自身で新しいビジネスについて考えるようになりました。
2年生、ビジネスコンテストに出まくる
予防医療を新しい形でやりたくて、検診センターとナイトクラブ(キャバクラ)をくっつけたようなキャバクラ病院というものを作りたいという思いがありました。(あたおかというコメントは受け付けません)
自分のアイディアを形にするつもりで、市場調査をしたり、対象層にヒアリングをしたり、実際に借りるお店を探したり、色々なことを試しました。
しかし現状の制度では、実現が難しかったことや、自分自身が資格を未取得であったことから、在学中の起業はあきらめました。
3年前期、メンタル不調に襲われる
3年生になって看護の勉強がより具体性が出てきて、内容も難しくなってきたころのことです。
詳細は避けますが、環境が合わずにメンタル不調をきたし、涙が止まらなくなることや、夜にふらふら外を歩き回ることがあり、大学に行くのも本当にしんどくなっている時期がありました。
今思えば適応障害的なものだったと思います。
休学も考え、担任の先生に相談もしましたが、やりたいことが明確ではないのに休学することを止められ、また看護師として研究職等のキャリアがあることなどを勧められ、休学にはいたりませんでした。
1か月くらい、看護師になるのがやだ、起業をするのもやだ、という負の感情が強かったため、企業の就活を始めました。
当時お金が本当になくて、給料のよさそうな企業のインターンを探し、申し込みました。
3年夏、メンタルを持ち直し、自分に合うキャリアの選択肢を探し始める
企業のサマーインターン(就活の一つです)でイベントの企画をしていたのですが、すごく楽しくて、メンタルはそこで持ち直しました。
自分が楽しいと感じることを仕事にするべきなんだなということに初めて気づきました。
医療系にいると、自分が楽しく感じる仕事という視点よりも、誰かの役に立つ仕事という視点が強くなります。
それ自体は悪いことじゃないけど、誰かの役に立つかどうかということ10割で仕事を選ぶと失敗しそうだと感じました。
自分が楽しく感じることと、誰かの役に立つことのバランスをとれる仕事を探し始めました。
また、メンタル不調の経験から、メンタルヘルスに関われる会社や精神科看護師というキャリアに興味が出てきました。
3年後期、実習が楽しくて看護師になりたい気持ちが出てくる
私の大学は3年の後期でほぼ全部の領域別実習を行う学校だったので、半年間くらい鬼のように実習を受けていました。
患者さんと病棟に恵まれたことや、看護過程を考えるのが割と楽しかったこともあり、「看護師も楽しそうだな~~」と割と強く思いました。
ただ、別記事でも言ったことがありますが、実習中に何度もふらついたり倒れたりしました。
私は、体力があまりなくて、かつ人が痛みを感じていると一緒に痛くなって具合が悪くなるタイプだったので、バリバリ働くというのは難しいかなと思っていました。
それでも看護師になりたい気持ちが強かったので、看護師として少しゆるく働ける道を考えていました。
残業の少ない病院を調べたり、身体的ケアが少ない病棟(力がないので)、侵襲が大きくない病棟(患者さんが痛がっているところを見ると具合が悪くなるため)を探したりしていました。
ちなみに私は1,2年の成績が悪く、保健師過程の選抜に落ちていたので、保健師になるという選択肢はありませんでした。
もし取っていたら、考えが変わったかもしれません。
3年の終わり、企業か病院かめちゃめちゃ悩んで、決断する
3年の後期に企業のインターンと、病院のインターンの両方に行っていました。
結果、両方の魅力に気づき、めちゃめちゃ迷うことに。
内定をいただいていた企業は特に内定の承諾期限もなく、1番いいキャリアを選択してください。と言ってくださいました。
一方で病院は一度内定をもらった病院には必ず行かなければならないという決まりがあります。
そのため、病院に就職するかどうかは、病院の採用試験を受ける前に決めなければなりませんでした。
私の中では
と考えていました。
私の中で、看護師の方がキャリアアップの選択肢があって選びやすいこと、給料が高いことということで最も迷いましたが、その中に少しでも楽をして稼ぎたいという気持ちがあることに気づきました。
楽をしようという気持ちで選択をすることが嫌いな私は、そこで病院就職を辞めることに決めました。
看護学生で企業就職を考えている友達と話したこと、看護大学出身で企業でキャリアを築いている方に相談をしたことなどで、決断をすることができました。
臨床にいつかチャレンジしてみたいという気持ちも今はあります。
就職説明会の時にいくつかの病院に、「いったん企業に就職して、そのあと臨床に戻ることも考えているがそのような場合でも採用可能性はあるか」ということを聞いて、待っていますと言ってくれた病院もいくつかあり、その言葉もあと押しにもなりました。
看護学生の皆さんが、自分に合った素敵な進路を選べますように
今回は私の進路を決めた過程を話してみました。
キャリア相談に乗っていた時に、自分の体験が、進路に悩む看護学生の役に立つこともあると気づき、このような形でお話をしました。
看護学生さんの中には、大学に入ってから、自分が看護師に向いていないのではないか、働いていけるかななど、不安を抱えている方もいると思います。
たくさん悩むことは悪いことではありません。
学生のうちにいろんな世界をみて、資格に縛られすぎず、自分の将来を考えてみてください。
看護学生の皆様が、自分に合った進路を考え抜いた先に、より良いキャリアにたどり着けることを心から祈っています。
キャリア相談はこちらから(もしくはtwitterのDMにお願いします)
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